初めての共同作業 2011年4月20日 at 5:50 AM

友人の父が若い頃に体験した話です

大手企業から内定をもらっていたのですが、世の中を見ておきたい、そして何か人のためになりたいという思いから大学を卒業してすぐに国際ボランティアに身を投じたそうです。
派遣先はある国の少数民族の村で、そこに1年程滞在して農業支援関連の仕事に従事しました。
言葉や文化の壁で最初は馴染めず苦労したそうですが、誠実な人柄によって徐々に村民の信頼を集めて、数ヵ月後には村の結婚式にお呼ばれする程になったそうです。
式は伝統的な仕来りと西洋風文化が入り混じった感じで、花嫁花婿は伝統的な衣装に身に纏って指輪の交換をするところから始まりました。
そのあとに披露宴が行われたのですが、そこで驚愕の催しを眼にしてしまいました。
会場に運ばれて来たのは1匹の猿で、椅子のような木製の器具に縛りつけられておとなしく座っていました。
新郎新婦の前に猿が置かれると、調理師風の一人の男がやって来てノミとトンカチで突然猿の頭に叩きました。
それまでおとなしくしていた猿は狂ったように暴れだしました。手と首は木製の治具でしかっリ固定されているのですが、足は特に縛られておらず激しくばたつかせていました。
次に、新郎新婦の前に大きなノコギリが運ばれて来ました。両端に柄がついているタイプのものです。そのノコを陥没した猿の頭にあてがうと、ケーキ入刀のように二人でギコギコ引き始めました。
会場中に猿の悲鳴と足をばたつかせる音が響き渡りましたが、それをかき消すような大きな拍手がそこら中から湧き起こりました。
暴れていたのも束の間で、すぐに猿は動かなくなりました。ノコギリの刃が脳に達したようです。
猿は一旦裏方に下げられて、再度出て来たときには白い和え物となっていました。脳だけを食べるそうです。
正直、解体の光景と運ばれて来た料理に吐き気さえ覚えましたが、おめでたい席ということで友人の父も脳みそを口にしたそうです。強烈な体験のせいで味はよく覚えていないそうですが、不味くはなかったということでした。


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