Category / 都市伝説

魚網の髑髏 2010年8月15日 at 6:58 AM

海での漁では魚網に白骨化した頭蓋骨が掛かることが稀にある。

船としては不浄物の引き上げということで縁起は良くないが、船頭にとっては誉れなこと言える。海難者の霊(髑髏)は船頭の人徳を頼って網に掛かって来ると云われているからだ。

長らく水中に沈んでいた海難者の髑髏。広大な海の規模から見たら猫の額にも満たない小さな網にそれが掛かることなど奇跡に等しい確率である。そこには強い念の存在がある。

海の底は冷たく暗く、魂が安らげる場所では無いらしい。水死者の霊は海から出たいと強く思っているので、陸に上がる機会を心待ちにしている。

長らく海に縛りつけられていた海難者の魂は簡単には海から離れられないらしく、救いに応えてくれる人間が居てこそ救われるようだ。

水死体は船やダイバーが近くに来るとまるで意志があるかのように近づいて来るという話がある。

ダイビング中の事故によりウエットスーツを着込んだまま亡くなった水死体は、ウエイトとスーツの重みにより水面に浮かぶことも海底に沈むことも無くまるで生きているかのように海中を上下する動きを取る。

気骨ある人間ならば陸に上げることも出来ようが、大抵は恐ろしくなり大急ぎで逃げ出してしまう。それが祟ってか、水死体は生者の思いとは裏腹に追い掛けるかの如く近づいて来るという。

これは、推し進む物の周りに生じる水流によって引き寄せられているという説明がなされているが、果たしてそれだけなのだろうかという疑問は生じる。

こういった話からは、海難者が求める“救い”というものを感じざるを得ない。

金閣寺のふんどし幽霊 at 6:52 AM

金閣寺こと鹿苑寺舎利殿を写真に納めたときに写る幽霊の話。

京都の観光名所として名高く修学旅行ではお決まりのコースとなっている。

霊感が強い高校生が修学旅行の思い出に金閣寺を写真に納めた。地元に帰り写真を現像して驚いたのは京都で撮った全ての写真に霊のようなものが写っており、顔のようにも見える白い煙などが至る写真に見られた。

なかでもインパクトが強かったのが金閣寺の写真で、ふんどし(褌)姿で坊主頭の修行僧のような人物が数人写っていた。しかも半分透けて居るのでいかにも幽霊っぽい。

合掌しながら立っている者や寺の屋根に寝そべっている者などそれぞれ自由なポーズを決めていた。僧達は撮影者や観光客を意識してる様子もなく、むしろ無関心の様に見える。おそらくは鹿苑寺で修行されていた方々なのだろう。

金閣寺のふんどし写真は悪い感じはしなかったのだが、他の気味が悪い写真と一緒にお焚き上げしてしまった。

金閣寺は幽霊が出るという話はあまり聞かないが、心霊写真の方は高確率で撮れるらしい。

将門塚 at 6:51 AM

平安京に在った首が3日目の晩に空中に舞い上がり、故郷の東国を目指して飛行し、公の首が落ちた地が首塚と云われている。

関東大震災後、大蔵省が整地し塚の上に仮庁舎を建てたところ、省の役人に病人が多く出て、お偉いさんがバタバタと亡くなってしまった。役人は祟りを畏れて塚の上に建つ仮庁舎を取り壊すことにした。

その後、塚への不敬による祟りが続出したため、開発は中止され保存の機運が高まり今に至る。現在オフィス街に残っている石灯篭は首塚の前にあったとされる物である。

首が平安京から関東の地まで飛行したという伝説について、実のところ将門公を強く信奉する家来の者達が御身を故郷に持ち帰ろうとしたとのことだ。
しかし、朝廷からの追っ手を振りきれず、泣く泣く公の首を埋めた場所が此の首塚付近であったという云われである。

江戸幕府が朝廷権力の封じ込めに将門公の霊的な力を用いたとする痕跡が神田明神と江戸城の配置から見てとれるという。今や江戸城は皇居となり、奇しくも新皇の塚と対峙するがごとく近接することになった。

ビデオの中の女 at 6:38 AM

最近心霊ビデオ業界で人気な、呪いのビデオシリーズ。

数々の心霊投稿映像の何話かを一つにまとめたそのビデオには沢山のいわくがある。

中でも有名なのが、シリーズの二番目のある投稿映像を見てから気がおかしくなったり、失踪したり、亡くなったりした方が多数に及んだと言う話。

私自身は怖くてその巻は見ていないが、その巻を見たと言う私の友達の彼氏は大事には至らなかったものの見えなくていいものが見えるようになったらしい。

このビデオを見た方が少なからず何等かの影響をうけると言うのは珍しい話ではないみたいだ。

そして私も例外なく不思議な体験をした。

このシリーズの第29巻の1番最初の投稿映像。

あるカップルが廃旅館を訪れると言う映像。

一瞬ある場所を映したら大きな女性の顔が現れ撮影者が驚いて逃げ出しビデオは終わる。

私が初めて見た時は確かにこんな内容だった。

しかし、そのつぎに偶然同じビデオを見る機会があり、なかなか怖くて楽しかったのでワクワクしながら再生してみると

!?

いない。
そこに確かに映っていたはずの女性の顔が映っていなかったのだ。

同じビデオショップで借りたはずなのに。

一体あの映像に映っていた女性はどこに行ってしまったのだろうか。