招霊法 2010年8月15日 at 7:08 AM

○○山県での話。

若い男女(男2、女2)で夜にドライブに出掛けたのだが、行先は触ると凶事が起こるという首なし地蔵がある心霊スポット。

怖い噂がある地蔵付近を散策したが怪異は何も起こらず・・・・・

車に戻ると人気が無いのを良いことに、不謹慎にも性交を始めてしまった。

1組は後部座席に陣取り事を始め、もう片方は助手席で・・・
しばらくすると曇るフロントガラス越しに何やら覗く人影が視界に入った。

「覗きか!」とパンツを履き意気込んで車外に出ると、車のボンネット上には地蔵の頭部が置かれていた。

車内から見ると地蔵の頭部が人影のように見えたのだ。

かなり気味が悪かったが心霊スポットとして有名なので、探検に来た他のグループの悪戯と判断した。

「誰だよこんなことしたの・・・」

どけるために地蔵の頭部を持ち上げるとぬるりと滑った感触がある。見ると地蔵の首の辺りから赤い液体が滴っていた。

怒りが恐怖へと変わると、叫びながら頭部を草むらに投げ捨てて急いで車内に戻った。

すると半裸の状態の女二人が半狂乱になって男二入にしがみ付いて来た。

「ア★※○アゴ※○セー!!!」

“赤ちゃんをどこにやった!!”
もしくは“赤ちゃんを返せ!!”という意味らしき古い言葉を叫び、女性達は強い力で男にしがみついて来る。

運転しない方が全力で女達を押さえつけると、もう一人が急いで車を走らせた。

その場を離れるてしばらくすると、突如として女達はおとなしくなり、意識を失うように眠り込んでしまった・・・

心霊スポットは青姦スポット化している感はあるが、首なし地蔵の傍で行うのはヤバいという話にもなっており、地蔵が覗きに来るとか女が憑かれるとか云われていた。

詳しい歴史的な背景を伝える資料は無いが、聞くところによると地蔵が設置されたのは母と赤子の間に起きた陰惨な事件の慰霊が目的であるそうだ。

そして性交が土地に染みついている念やそこに宿る霊が持つ、悲しい想いと共鳴するらしく招霊に繋がるということらしい。

過去にあった事件を再現する舞台では彷徨える霊が集まるらしく、図らずとも事件の再現が招霊法となってしまっているようだ。


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