北海道にはコロポックルの伝説が伝えられているが、それに関係してか、人間よりもはるかに小さい妖(あやかし)に纏わる怖い話が存在している。
小人の装いは民族衣装のような着物を着ているという話が多いが、芸能人の目撃談ではジャージ姿であったとか、全身単色(黒とか緑など)のゴム人形のような装いまでと様々である。
気になる話として、防災頭巾を被りもんぺに袴姿という戦時中の装いをした小さい妖・もしくは霊の存在である。彼らは道南地方の某地域で怪奇譚・目撃談がある。
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心霊スポットとなっている深い森、そこに探検に行った若者達が出会う事となる。
森の奥にある破れ寺を荒らしまわった後、帰宅の途に就くために車に乗り込んだ。しばらく車を走らせていると、車の天井から激しい雨の時の様な音がする。
音の正体を確認するために車を止めて一人が車外に出ると、音の主達が一斉に彼に襲い掛かった。
車の上で跳ねまわっていたのは防災頭巾を被った小さい者達で、老若男女様々な者が手に棍棒も持って若者の一人に群がった。
他の若者は恐怖に襲われて車と一人を残して逃げ出してしまった。
その場から何とか逃げ出した若者達は落ち着きを取り戻して置いて来てしまった一人を助けに行くことに。襲撃された場所に行くと、彼は車の中で気を失っており髪の毛は真っ白に。
そして、フロントガラスやボディーには小さな手型や足型のような痕跡が無数に付着していた・・・・・・
防災頭巾という装いからすると、どうも戦時中に亡くなられた方の霊とも思われる。そして棍棒を持ち武装しているとは攻撃的な性質らしい。
小さい妖の正体の一つに、付喪神説がある。
某芸能人が宿泊先の旅館で目撃したのが小さな侍の妖で、日中に買ったイチゴを少しだけ齧られたという話である。
その正体は年月を重ねた楊枝に霊が宿って付喪神となったもの(ちんちん小袴)であるとう指摘がなされている。
もしかすると、防災頭巾の妖は戦時中に使用された衣服に籠った怨念が凝り固まった物かも知れない。
もう一つの、小さい妖の話は毛色が異なっている。
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北海道の中部にある中核都市での話。
ある晩のこと、小学生が自分の部屋で寝ていると枕元で何やら小さい者が数人で、マイムマイムの様に円を描いて歌い踊っている姿が目に飛び込んで来た。その小さき者達は民族衣装のような見知らぬ衣を纏っていた。
夢か現か、しばらくボーと見つめていたが、気づいた時にはいつの間にか朝を迎えていた。
夢だったのか?と不思議に思っていると、部屋の窓が少しだけ開いており、それも小さき者達が通れる分のスペースである。
小さい妖(あやかし)を呼び寄せるようなことを何かしただろうか?
思い当たるのは一つ、前日の昼間に古代文明の痕跡とか云われる石碑に小便を引っ掛けたことであった。
Posted in:
都市伝説
by
怖いななしさん /
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