デジカメの心霊写真

デジタルカメラが普及し、撮影した画像はデジタルなデータとして保存されるようになった。 二重露光などの現象はフィルムカメラの特性によるものなのでデジカメでは心霊写真は撮れないという話があったが心霊写真は未だ健在のようだ。 そしてデジカメによって撮影された霊には面白い特徴があるようだ。 ある女性が旅先の旅館でデジカメによって写真を撮ったところ、その中の一枚に霊と思われるものが写っていた。 その写真は宿泊した和室の全体を人が写らない形で 撮影したものなのだが、中空に半透明の女性の顔が写った。 この心霊写真が撮影される前に彼女は宿泊した旅館で恐ろしい体験をしており、御祓いをすべきか迷っていたので不用意にメモリーから写真を消去することができなかった。 かといってメモリーカードに残しておくのも嫌なので、とりあえずパソコンにデータを保存することにした。 デジカメとパソコンを接続し、データのコピーを行った。旅行の写真は全てパソコンに移動させて例の心霊写真を確認してみると、なぜか中空に写っていた半透明の女性の顔は無くなり普通の和室の写真になっていた。 おかしいと思いデジカメでその写真を確認してみると確かに半透明の女性の顔が写っている。 何度繰り返しても複製してパソコンに保存すると、心霊写真の霊体だけがすっぽり居なくなっていた。 どうやらデジカメで撮られた霊体の画像は複製が出来ないようである。 またデータからデータへとウイルスのように移動していく心霊画像の話や画像中でその姿を変えていく心霊の話もあり、デジカメで撮られた心霊写真は何やら質が悪そうである。

防災頭巾の小さき者

北海道にはコロポックルの伝説が伝えられているが、それに関係してか、人間よりもはるかに小さい妖(あやかし)に纏わる怖い話が存在している。 小人の装いは民族衣装のような着物を着ているという話が多いが、芸能人の目撃談ではジャージ姿であったとか、全身単色(黒とか緑など)のゴム人形のような装いまでと様々である。 気になる話として、防災頭巾を被りもんぺに袴姿という戦時中の装いをした小さい妖・もしくは霊の存在である。彼らは道南地方の某地域で怪奇譚・目撃談がある。 ・・・・ 心霊スポットとなっている深い森、そこに探検に行った若者達が出会う事となる。 森の奥にある破れ寺を荒らしまわった後、帰宅の途に就くために車に乗り込んだ。しばらく車を走らせていると、車の天井から激しい雨の時の様な音がする。 音の正体を確認するために車を止めて一人が車外に出ると、音の主達が一斉に彼に襲い掛かった。 車の上で跳ねまわっていたのは防災頭巾を被った小さい者達で、老若男女様々な者が手に棍棒も持って若者の一人に群がった。 他の若者は恐怖に襲われて車と一人を残して逃げ出してしまった。 その場から何とか逃げ出した若者達は落ち着きを取り戻して置いて来てしまった一人を助けに行くことに。襲撃された場所に行くと、彼は車の中で気を失っており髪の毛は真っ白に。 そして、フロントガラスやボディーには小さな手型や足型のような痕跡が無数に付着していた・・・・・・ 防災頭巾という装いからすると、どうも戦時中に亡くなられた方の霊とも思われる。そして棍棒を持ち武装しているとは攻撃的な性質らしい。 小さい妖の正体の一つに、付喪神説がある。 某芸能人が宿泊先の旅館で目撃したのが小さな侍の妖で、日中に買ったイチゴを少しだけ齧られたという話である。 その正体は年月を重ねた楊枝に霊が宿って付喪神となったもの(ちんちん小袴)であるとう指摘がなされている。 もしかすると、防災頭巾の妖は戦時中に使用された衣服に籠った怨念が凝り固まった物かも知れない。 もう一つの、小さい妖の話は毛色が異なっている。 ・・・・・・・・・・ 北海道の中部にある中核都市での話。 ある晩のこと、小学生が自分の部屋で寝ていると枕元で何やら小さい者が数人で、マイムマイムの様に円を描いて歌い踊っている姿が目に飛び込んで来た。その小さき者達は民族衣装のような見知らぬ衣を纏っていた。 夢か現か、しばらくボーと見つめていたが、気づいた時にはいつの間にか朝を迎えていた。 夢だったのか?と不思議に思っていると、部屋の窓が少しだけ開いており、それも小さき者達が通れる分のスペースである。 小さい妖(あやかし)を呼び寄せるようなことを何かしただろうか? 思い当たるのは一つ、前日の昼間に古代文明の痕跡とか云われる石碑に小便を引っ掛けたことであった。

湖底暮らし

他人に気を遣って生きるのに疲れていた。何となく会社を辞めて2カ月。ふと思い立ったのは田舎での暮らしだ。 人が居ない所、それだけを条件に不動産屋を数件当たると面白い物件が見つかった。場所はとある観光地の湖ちかく。潰れた民宿、といっても大きな家というレベル。 見に行ったが、長らく放置状態にあり、住むにはそれないりの手入れが必要だった。安いだけのことはある。 田舎暮らしと言っても近所づきあいが煩わしい。一切、干渉されたくなかった。そういう意味でそこは適地だった。 東京に近いこと、それが大きな後押しとなった。何時でも都会に戻れる、そんな安心感が冒険する勇気をくれた。 掃除だけは業者にお願いして、引っ越しは自分で。家族は犬だけ、元々も物を持っていないので自前の引っ越しに不安は無かった。 住んでみて分かったのは、ここでの暮らしは湖底での暮らしだということ。朝は霧がかかり、日中は木々が日差しを遮る。遠く、暴走車の音がするが、人の実在感が感じられない。対流のない水の底、そんな暮らしだ。 しばらくして犬が自分の尻尾を追い回すようになった。ケージに入れないと、2時間も3時間も追い回す。なにがストレスだというのか。井戸の水はごくごく飲むのに、餌は殆ど食べなくなり、数週間後にはガリガリになっていた。 ある日、街での買い出しから帰ると尻尾を食い千切って犬が絶命していた。ますます静かになる。。。。 やたらに水が旨く感じて、飯なんて食っていられない。気がつくと紅茶にクッキー1枚だけで一日過ごすこともざらにある。水物だけはガブガブ飲むくせに。。。。 散歩中に見知らぬ婆さんから声を掛けられた。最近引っ越して来てどこどこに住んでいると今までのことを話すと、血相を変えて所有権を放棄しろとか出来ないなら井戸を潰せとか、訳の分からんことを言って来た。 話をまとめると、水脈の元になっているところが祟る山で、そこら一体に人が踏み入ると決まって障りが起きるそうだ。瘴気を吸った水を飲むのはもっての他で、何人もやられている。 早くそこから出ないとお前も馬鹿になるみたいなことをくどくど言うので頭に来たが、確かに井戸水を飲み過ぎてはいた。祟りがどうとかよく分からないが、重金属とかは確かに心配だ。 水道水は飲めない性質なのでミネラルウォータに切り替えてからは、なぜか飯が旨い。 体重も戻りつつある今日この頃、思い返すと引っ越してからというもの常に頭にモヤが掛かった感じがする。深い思考が出来ない感じがする。 でも体調さえ戻ればどうってことは無い。むしろ湖底暮らしには丁度良いのである。 あ~あ~、犬にもミネラルウォータやればよかったなあ。

顔が半分無い霊

神奈川県の観光名所である某駅の改札で、男の子を連れた若い母親が突如声を掛けられた。 「ちょっといいですか?」 声を掛けて来たのは人の良さそうな中年女性。母親のなんですか?という問いに 「あなたの首に顔が半分無い男の霊が憑いているのが見えたもので・・・・」 中年女性は自分に霊感があることと、その霊感は過去大病によって死の淵を覗き込んで身に付いた事。そして女性の首の辺りに憑いている、顔が半分欠けた悪霊を今すぐに除霊をしなければ自身はもちろん、一緒に居る子供にも霊は危害を及ぼすだろうと緊迫した表情で語った。 その話を聞いた母親は青ざめて 「本当ですか!!2年前に亡くなったあの子が私の傍にいるなんて!!!しかも男の悪霊と!?今すぐにあの子を救ってあげて下さい!!!お願いします!!!」 そう叫び、中年女性の襟をつかみ強く揺さぶって来た。 「分かりました落ち着いて下さい!!」母親をなだめ、ふと男の子の方を見ると、恐ろしい形相で中年女性の方を睨んでいる。 そして男の子は 「お母さんをいじめる奴は僕が殺してやる」 子供とは思えない声色で呟いた。 母親には男の子が見えていないようで 「あの子は苦しんでいませんか?助けってやって下さい!!」と繰り返し叫んではしがみ付いて離れない。 男の子はさらに恐ろしい形相になり、中年女性の腕を掴もうと近づいて来た。 「もう大丈夫です!!男の悪霊は去りました!!!」 そう言って、母親の手を振り払うと這うようにして男の子から逃げ出した。実話都市伝説 中年女性はその後、原因不明の高熱を出して生死の境を彷徨った。 朦朧とした意識の中、男の子の恐ろしい形相が浮かぶので、人を騙すことが恐ろしくなり、所属していた宗教団体から脱会して霊感商法から足を洗ったのだった。 今でもその母子は駅周辺で目撃されているようで、男の子の特徴は団体内で伝えられている。もし、そういう母子を見かけたら、絶対に話し掛けてはいけないという御触れが出ている。

東京ベッドタウンB4

東京某所にそびえ立つ某ビルディングのB4(地下4階)にあるのが鎮魂用の設置された神棚である。 この高層ビルは某家の屋敷跡に建つことが知られ、調査では地鎮祭に使用されたと思われる古銭や土器が発掘されている。実話都市伝説著実話都市伝説著実話都市伝説著 このビルディングに勤める職員は月に2回、決まった日に神棚に向かって拝礼を行うのが決まりとなっている。 これには霊を鎮める意味があるらしく、土地に纏わる因縁と地下という構造故か、B4には霊魂が吹き溜まると云われているのだ。 一見すると江戸時代のお屋敷があったことが神棚と関係しているかのようにも取れるが、陸軍駐屯地時代と防衛庁舎時代に因縁深いように思われる。 お屋敷から陸軍駐屯地へと変貌を遂げた時代、他の軍事施設と同様に幽霊話があったようで、軍隊生活で精神を病み自殺した者の霊が起こす怪異が語られていた。 その後、米軍将校宿舎を経て防衛庁舎が置かれたのだが、庁舎時代にも自殺が多くあり役人が高階から投身する事件が絶えなかったと云われる。 “役人が降って来るから建物近くは歩くな”なんていうことが当時言われていた。 隣接している公園の池も心霊現象の発生と関わりが深いようで、江戸時代から池の中島には祠があって神様が祀られていたのだが米軍将校宿舎建設の際に無残にも取り壊されてしまっている。 これにより地霊や自殺者の霊を鎮める作用は失われたようで、人気芸能人がこの公園で裸になって奇行を行ったのにも土地に纏わる障りが関係しているのかも知れない。 古くから色々な因縁に満ちた土地であったが、近代的なビルディングへと変貌することでその面影はすっかり消されている。 今や東京新名所として名高いが地下4階にある神棚の存在、建設中の霊現象からすると、死や霊の類を呼び寄せる因縁深い土地であることに変わりないようだ。